経営における基幹システムの役割
基幹システムとはその名のとおり、「中心となるもの」「物事のおおもと」の管理に特化したシステムの総称です。具体的には、企業の核となるヒト・モノ・カネの管理に使われています。
扱うデータの特性上、経営課題の発見や意思決定にも欠かせない存在ですが、基幹システムの導入によって何ができるようになるのでしょうか。
この記事では、基幹システムでできることと併せて、経営における基幹システムの役割を解説します。
目次[非表示]
- 1.基幹システムでできること
- 2.経営における基幹システムの役割
- 2.1.ヒト・モノ・カネの状況把握
- 3.まとめ
基幹システムでできること
基幹システムは、企業の基幹業務を管理するシステムのことで、ヒト、モノ、カネ、情報を管理します。
企業における基幹業務は以下のとおりです。
会計業務
会計業務とは、企業におけるカネの流れを管理する業務です。財務会計と管理会計の2種類があります。
財務会計
株主をはじめとした社外のステークホルダーに自社の経営状況を知らせるための会計を指します。会計法・金融商品取引法・租税法など法律に基づいて作成する必要があります。
管理会計
自社の経営・管理のために作成する社内に向けた会計です。自社で自由に作成でき、期間やデータの収集方法、記載方法などに厳密なルールはありません。
勤怠管理業務
勤怠管理業務とは、企業がヒト(従業員)の就業状況を管理する業務です。出勤・退勤をはじめ、休憩時間や休日、有給休暇の取得状況などの管理も含まれます。
人事・労務管理業務
人事・労務管理業務とは、人材管理や業務管理、給与管理などを行う業務です。
人材確保のための採用活動や、福利厚生、業務改善などと多岐にわたって社内のヒトを管理します。
購買管理業務
購買管理業務とは、業務遂行に必要なモノを購入し、必要な場所に提供するまでのプロセスを管理する業務です。仕入れ先の選定や価格の比較、納期管理なども含まれます。
生産管理業務
生産管理業務とは、モノを一定の品質・コスト・数量・納期で生産するために、需要を予測して生産計画を立案し、計画どおりに生産を行う業務です。品質チェックのほか、生産に必要な資材が入荷されているか、生産後の出荷が手配されているかなど幅広い業務が含まれます。
在庫管理業務
在庫管理業務とは、需要や売れ行き、経営計画などに基づき在庫を管理する業務です。在庫の品質を保持しつつ、受注があったら速やかに商品を供給できるよう適切な在庫を維持します。
販売管理業務
販売管理業務とは、商品の仕入れから商品・サービスを販売して債権を回収するまでのプロセスを管理する業務です。「いつ・どこで・誰に・何を・いくつ・いくらで販売したか」など、モノとカネの流れを細かく把握します。
経営における基幹システムの役割
経営における基幹システムの大きな役割は、「ヒト・モノ・カネの状況把握」です。具体的には、「どの事業は利益がでていて、どの事業は利益がでていない」という経営状況の把握、および「どの事業あるいは業務に投資するべきなのか」という意思決定を支えることにあります。
ヒト・モノ・カネの状況把握
経営において、資源であるヒト・モノ・カネの状況把握は不可欠です。これらの状況を把握するには、以下の2つのプロセスが必要です。
- 情報を収集・統合する
- 収集した情報を分析・把握する
情報が社内に点在している場合は、収集・統合する作業にも労力が必要です。また、複数の業務システムで管理していた場合、データを統合する際には名寄せやデータクレンジングが必要になることもあります。
そのような煩わしさも、基幹システムによって、経営資源を把握する仕組みを一つに統合できます。
一つのシステムで基幹業務を管理できることは、ヒト・モノ・カネすべての情報を一元管理できるということです。
データ活用によって、リアルタイムな情報をシームレスに活用できるため、ファクトベースでの経営判断を迅速に行えます。
まとめ
基幹システムは企業経営の基幹となる業務を管理するシステムです。業種によって基幹となる業務はさまざまですが、いずれもヒト・モノ・カネに関わっています。
ヒト・モノ・カネの情報は企業経営においても深く関わる部分であり、経営状況の把握や、投資判断を支えるうえでも重要です。
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