SAP®のベストプラクティス

ビジネスシナリオの活用で内部統制や業務標準化を実現

SAP® Business ByDesign®(以下ByDesign)は、SAP®が数万社のお客様から学んだベストプラクティスが、39のビジネスシナリオとして標準搭載されています。
ByDesignはパッケージに業務を合わせる「Fit To Standard」をコンセプトとしています。なるべく個別のカスタマイズを抑えて、システムに合わせて頂くことで、お客様の業務をグローバルレベルで標準化できるほか、業務効率化も実現できます。
また、トレーサビリティも確保されているため、内部統制の強化にも繋がります。

39のビジネスシナリオ

  • マーケティングから商談
  • 顧客契約管理

  • 受注から入金 (プロジェクトベースのサービスの販売)

  • 受注から入金 (標準的なサービスの販売)

  • 受注から入金 (在庫品の販売)

  • 受注から入金 (特殊品の販売)

  • 受注から入金 (サードパーティの販売)

  • 店頭販売

  • リベート管理

  • 顧客返品管理

  • フィールドサービスと修理

  • リクエストから問題解決

  • 調達から支払 (在庫品)

  • 調達から支払 (非在庫品)

  • 調達から支払 (サービス)

  • サプライヤ返品管理

  • 戦略的ソーシング

  • 在庫管理

  • 会社間在庫転送

  • 需要計画


  • 製品定義
  • 製品カタログ管理
  • 製造から在庫
  • 製品開発
  • 製品のエンジニアリング
  • 品質保証(計画されてない点検)
  • プロジェクト管理
  • 実際原価計算
  • 要員管理
  • プロジェクトの在庫
  • 現金と流動性管理
  • 経費精算
  • 固定資産管理
  • 決算プロセス
  • 労働管理と承認
  • 労働時間管理
  • リソース管理
  • 会社間のプロジェクトの時間と経費管理
  • 給与支払い

在庫販売ビジネスの受注から入金まで

ByDesignには、在庫販売ビジネスでご利用頂けるビジネスシナリオが標準搭載されています。見積登録から出荷、請求後の入金に至る一連のプロセスには、業務効率化や内部統制強化に繋がる様々な機能が盛り込まれています。

シナリオの流れやポイント

 リアルタイムに利用可能在庫の確認や在庫引当が可能

倉庫や拠点が複数あると、在庫の管理状況が見えにくいという課題があります。また,、仕入れ/販売/在庫をそれぞれ異なるシステムで管理していると、正確な在庫数の把握はますます困難になります。
ByDesignは、仕入れ~在庫管理などのサプライチェーン業務が一つのシステムに統合されているため、利用可能在庫の確認や在庫引当がリアルタイムに行えます。見積や受注段階で在庫数を把握できることから、即時出荷できない場合は納期交渉の提案を行うことが可能です。これにより顧客サービスの向上や機会ロスの削減に繋がります。
在庫不足の場合は供給計画に反映され、不足分の購買依頼も可能です。また、受注登録時は見積や案件情報を引き継いで受注伝票が登録できるため、スムーズに業務を進められます。

見積や受注のタイミングで承認プロセスを設定可能

ByDesignでは、承認ワークフロー機能が標準搭載されています。業務伝票ごとに承認条件や承認プロセスを設定することができるため、「見積金額が1,000万円以上の場合は部長へ申請」といったワークフローが実現可能です。PCによる操作はもちろんのこと、モバイルアプリにも対応しており、外出先から承認することもできます。業務のペーパーレス化だけでなく、意思決定の迅速化にも繋がります。また、データ登録・更新については、誰が、いつ、どの項目を、どのように入力したのか、全ての変更履歴が保存されており、いつでも参照可能です。トレーサビリティが確保されているため、内部統制やガバナンスの強化になります。

  出荷処理業務の調整が可能

得意先の納期に合わせて出荷処理業務を行います。倉庫や拠点が複数ある場合の在庫移動、廃棄、返品、在庫数の変更など、お客様の運用状況や要件に応じて、出荷処理業務の調整が可能です。出荷処理に伴って出荷指示書や納品書を出力できるほか、得意先へ事前に出荷通知が行えます。

  出荷処理業務の調整が可能

得意先の納期に合わせて出荷処理業務を行います。倉庫や拠点が複数ある場合の在庫移動、廃棄、返品、在庫数の変更など、お客様の運用状況や要件に応じて、出荷処理業務の調整が可能です。出荷処理に伴って出荷指示書や納品書を出力できるほか、得意先へ事前に出荷通知が行えます。

  顧客の取引状況を可視化

得意先に関するあらゆる情報(営業活動/案件/見積/受注/プロジェクト/請求/未消込債権など)は、全ての情報が統合された顧客360°ビュー画面で確認できます。元伝票やBIレポートへのダイレクトなアクセスも可能です。
入金口座別に入金消込が可能なほか、入金消込結果は一般会計/管理会計へシームレスに連携されます。また、弊社独自の「入金消込マクロ」もご用意しております。「全銀協フォーマット」形式で作成されたFB(ファームバンキング)データを取り込み、ByDesignの未消込債権情報と突合、消込結果をByDesignに反映することが出来ます。更に弊社では自社製RPA「MinoRobo」(業務の自動化テクノロジー)を活用したご提案も可能です。

調達から支払まで

ByDesignには、サプライヤーからの調達にご利用頂けるビジネスシナリオが標準搭載されています。購買依頼から財務決裁に至るまでの一連のプロセスが実装されており、効率的な業務をサポートします。また需要計画や供給計画に基づく調達、資材所要量計画(MRP)の要求に基づく在庫製品の購買もサポートしています。

シナリオの流れやポイント

 リアルタイムに利用可能在庫の確認や在庫引当が可能

ByDesignではサプライチェーンの所要量と入庫のバランスをとるために、計画的な購買ができる機能が提供されています。「購買提案」は日付や数量などをトリガーにして、購買依頼を生成して、購買部門へ展開することができます。また、すでに割当済みの複数の購買依頼を集約して購買発注を行う事も可能です。自動での購買発注の登録や、購買契約やリスト価格(希望小売価格)のあり/なしを用いた手動での購買発注にも対応しています。

  調達要件にマッチしたサプライヤーを検索可能

資材の調達では、可能な限り経済的且つ合理的に必要なものを仕入れることが重要です。ByDesignでは、調達要件にマッチする最適なサプライヤーを検索して購買依頼するための効率的なツールが提供されています。「見積依頼」を使用すると、調達要件に応じた新規のサプライヤーを識別して管理したり、サプライベース(お客様が管理しているサプライヤーのネットワーク)を最適化することができます。購買担当者は、購買依頼された品物やサービスを提供しているサプライヤーを検索し、見積依頼を行います。複数のサプライヤーと契約交渉したり、現在のサプライヤーとの既存契約を更新することができます。また、在庫品の購買依頼ができるだけでなく、オフィス用品や固定資産などの非在庫品目、コンサルティングサービスや研修などのサービスについても購買可能です。

  発注の承認プロセスを設定可能

ByDesignでは、承認ワークフロー機能が標準搭載されているため、「発注金額が1,000万円以上の場合は部長へ申請」といったワークフローが実現可能です(承認ワークフローの詳細)。また、購買依頼をモニタリングするためのレポート機能も充実しており、「サプライヤー360°ビュー画面」では請求情報や未消込債務など、サプライヤーに関連するあらゆる情報がご確認頂けます。同画面で一覧表示される各伝票は、紐付く全てのトランザクションや各業務プロセスのステータスを確認することができます。

  効率的な入荷処理

購買発注に基づいて納入された品物を受け取るには、入荷伝票の内容をByDesignに登録(入庫転記)します。入庫転記を行うことで、サプライヤーからの入荷が確認できます。入荷された品物は検査中在庫に保管することも可能です。尚、オプションになりますが、ハンディーターミナルを利用した実地棚卸しにも対応可能です。ByDesignは受発注データや在庫管理など、サプライチェーン全般の業務をカバーしたオールインワンパッケージのため、倉庫・ロケーションごとの在庫状況をリアルタイムに確認できるだけでなく、シームレスに調達業務を遂行できます。

  支払状況をリアルタイムに確認

製品の入荷後やサービスの受領後、請求書依頼をうけて、ByDesignは支払提案のリストが自動生成されます。経理担当者はこのリストをもとに、サプライヤーからの請求書登録と支払処理を行います。各種レポート機能により、未消込債務や債務経過期間が確認できます。また全銀フォーマットの支払ファイルを作成することもできるため、支払業務が効率的に遂行できます。債務や支払結果は、一般会計/管理会計にシームレスに連携されます。

プロジェクト型案件の進捗管理と収支分析

ByDesignはプロジェクト型案件の管理も得意領域の1つとしています。案件の進捗状況やスタッフの稼働状況を把握できるため、最適な要員配置が可能です。また、スタッフの勤怠や作業工数を自動連携することで、原価や収支状況をリアルタイムに把握できることから、採算性の低いプロジェクトの早期発見とテコ入れが可能になります。

シナリオの流れやポイント

 スキルやスケジュールを確認しながら担当者をアサイン

プロジェクト計画における担当者の配置では、担当者のスキルやスケジュールを確認しながらアサインすることができます。チームメンバーは作業内容やタスクの開始/終了日、計画と実績の作業工数、計画との差異などの詳細が一覧画面でご確認頂けます。

  モバイルアプリを活用した効率的な進捗管理

ByDesignのタイムシート編集機能では、スタッフの勤務実績を入力を行うことができます。プロジェクトに割り当てられたタスクごとに、担当者の作業実績工数を入力することで、実績工数や発生原価が自動的に計上されます。またByDesignには、タイムシートの編集や各種申請の承認、プロジェクト管理に利用できるモバイルアプリが標準で用意されており、リモート環境においてもシームレスに情報共有が可能です。

  リアルタイムにプロジェクトの収支をチェック

ByDesignではプロジェクト管理のために、下記リストのような情報を入力可能です。これにより計画と実績の差分が明確になり、プロジェクトの収益がリアルタイムにご確認頂けます。

プロジェクト管理に入力可能な情報

  • 基本情報(期間、責任者、ステータス、進捗率、リスクなど)
  • 作業情報(作業タスク、担当者、開始/終了日、計画工数、計画原価など)
  • 経費情報(経費内容、使用開始/終了日、経費金額など)
  • 売上情報(売上内容、開始/終了日、売上金額など)
  • チェックリスト(プロジェクトチェックのためのチェックリスト項目を定義)
  • 会計情報(取引先、責任部署など)
  • 添付文書(プロジェクトに関する添付文書を無制限に登録可能)

  柔軟な請求スケジュールを設定可能

ByDesignには、受注やプロジェクトの進捗に応じてリアルタイムに収益と原価の認識を行う機能(収益認識機能)が標準搭載されています。この機能と請求スケジュール機能を組み合わせることで、お客様の請求タイミングに合わせて自動で請求処理を行うことができます。請求基準としては、「完成基準」「検収基準」「工事進行基準」「前受け請求」などのパターンに対応可能です。

  プロジェクトごとの収益評価が簡単

収益・コストを計上する対象マスタを仮想プロジェクトとして登録し、仕訳伝票の勘定割当タイプにその仮想プロジェクトを入力することができます。これにより、ByDesignのプロジェクト管理機能を使用せずとも、効率的にプロジェクトごとの採算を確認することができます。

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