■導入範囲
販売管理、購買管理、労務管理、入出荷管理、在庫管理(部材管理)、プロジェクト管理、契約管理、債権・入金管理、債務・支払管理、会計管理
■利用者
基幹業務従事者、営業・販売管理部門、技術部門、経理部門、経営管理部門、IT部門
導入前の課題 |
・サブスク型ビジネスの伸長に既存の基幹システムでは対応が追い付かず ・更新のたびにOSなどアップデートの作業が発生、大きな負荷に ・システムが分散していたためデータが連動せず、利活用に制限 |
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導入の決め手 |
・環境変化に即応性があり、情報の一元管理化や業務効率の向上が可能 ・標準で外貨管理やプロジェクト管理など必要な機能を網羅 ・自社で別途運用しているシステムとの連携が可能だった |
導入後の成果 |
・受注伝票の登録や出荷・売上の処理にかかる時間が半減するなど、作業負荷が大幅に削減 ・プロダクト別の実質収益等のデータが可視化され、商品戦略への反映が可能に ・クラウドなのでITインフラなどの更新が不要に、運用にかかる負荷やコストも減少 |
世界の最新・最先端技術の発掘・導入と自社開発の技術による独自の技術の組み合わせの工夫による特徴あるソリューション&サービス事業を展開するテリロジー。同社の強みについて、親会社のテリロジーホールディングス 代表取締役社長の阿部昭彦氏は次のように語る。「“目利き力”を武器に、海外の最先端技術をいち早く日本市場に向けて提供することが私たちのミッションです。近年は、電力系などの重要インフラや工場・ビル管理などの産業分野におけるセキュリティ対策の需要が
高まっていることを受け、制御システムの技術を活かしたソリューションに注力しています。また、自社開発のサービスも積極的に展開しており、インバウンド需要向けの多言語リアルタイム映像通訳サービス『みえる通訳』や、誰でも簡単に使えるRPAツールなどが高い評価をいただいています」
積極的なM&Aで事業の拡大を図る同社において、課題になっていたのがサブスクリプション型(サブスク型)ビジネスへの対応だ。昨今、世の中の製品販売のビジネスモデルは売り切り型からサブスク型へとシフトしつつあり、これは同社も同様なのだが、既存の基幹システムでは対応が難しくなってきたのである。この点について執行役員 セールスオペレーション部 部長の老川修哉氏は「以前と比べると、1年単位で製品の利用を更新するサブスク型の契約は倍以上に増えています。結果、更新に伴う確認の作業も倍になり、業務の負荷が大幅に増えてしまいました。従来とは製品の売り方や契約の管理方法が大きく変わったことで、既存の基幹システムでは対応が追い付かなくなってきたのです」と語る。
既存の基幹システムは、会計パッケージと販売管理パッケージを2013年に導入したもので、プライベートクラウド環境で運用されていた。それゆえ、更新のたびにOS、ミドルウェア、アプリケーションのアップデートを自社の管理下で行う必要があり、かかる手間やコストが課題となっていた。また、タイムリーなアップデートもできず、市場の変化に対応することが困難だったという。さらに、システムが分散していることから契約管理と売上のデータが連動せず、データの利活用についても制限があった。
こうした課題を解決すべく、2021年、同社は基幹システムのリプレースを決断する。「当社のDX戦略に基づき、環境変化に即応性があり、情報の一元管理化や業務効率の向上を実現できるシステム基盤の構築を目指すことにしました」(老川氏)
世界の最新・最先端技術の発掘・導入と自社開発の技術による独自の技術の組み合わせの工夫による特徴あるソリューション&サービス事業を展開するテリロジー。同社の強みについて、親会社のテリロジーホールディングス 代表取締役社長の阿部昭彦氏は次のように語る。「“目利き力”を武器に、海外の最先端技術をいち早く日本市場に向けて提供することが私たちのミッションです。近年は、電力系などの重要インフラや工場・ビル管理などの産業分野におけるセキュリティ対策の需要が
高まっていることを受け、制御システムの技術を活かしたソリューションに注力しています。また、自社開発のサービスも積極的に展開しており、インバウンド需要向けの多言語リアルタイム映像通訳サービス『みえる通訳』や、誰でも簡単に使えるRPAツールなどが高い評価をいただいています」
テリロジーは新たな基幹システムについて、SaaSを前提に検討。2021年3月にRFPを作成し7社に送付した。そこから2社まで絞り込み、8月にSCSK Minoriソリューションズが提案したSaaS型クラウドERP「SAP® Business ByDesign®」の採用を決定した。
「ノンカスタマイズでの導入を基本方針としていたため、選定においては標準機能での機能要求対応度(Fit率)を重視しました。結果、外貨管理やプロジェクト管理など、必要な機能を網羅したSAP® Business ByDesign®の採用を決めました。また、最終選考におけるプレゼンテーションにおいては、説明と質疑を1人のプロジェクト責任者が対応してくれたのですが、この点も製品への理解度が高いという意味で評価のポイントとなりました」(老川氏)
導入プロジェクトは2021年9月にスタート。計画工程、実現化工程、検証工程を経て、2022年8月から9月に並行稼働を開始し、10月にGoLiveを迎えた。
「導入はSAP® Business ByDesign®の標準機能に業務を合わせる形(Fit to Standard)で進めていきました。さらに、導入後の現場担当者の負荷軽減を目的として、SCSK Minoriソリューションズが提供するExcelを使用した一括登録機能を利用することにより、SAP® Business ByDesign®への登録作業の負担を事前に軽減することが可能となりました」(老川氏)
また、プロジェクトのポイントはデータ移行にあった。これまで別のシステムで管理していた契約情報と、基幹システムで管理していた受発注情報などの整合性をとりながら一元化していったのだが、ここが一番苦労したという。「弊社の契約期間は1年から10年まで多岐にわたるため、売上などのトランザクションデータを月単位、明細単位で分割して移行するデータを準備する作業は、非常に手間がかかりました。」(老川氏)
現在は、テリロジーの全従業員にあたる約100名がSAP® Business ByDesign®を利用している。SaaSなので在宅勤務への対応が容易になり、帳票類の電子化・ペーパーレス化も加速。また、マルチテナント機能を活かし、テリロジーホールディングスにも横展開している。
取材時(2024年1月)は本稼働から1年3カ月が経過しているが、既にいくつかの評価指標において目標値を達成した。まず、プロダクト別の実質収益が可視化されたことで、レポートを月次の経営会議で参照することが可能になり、商品戦略に反映できるようになった。
「以前のシステムでは複数のExcelシートを集計する必要があり、その結果を可視化しようとしても、半年から1年の頻度でしかレポートを作成できませんでした。しかし、今回のSAP® Business ByDesign®の導入で必要なときにワンオペレーションで出力できるようになり、経営判断のための情報を迅速に提供できるようになりました」(老川氏)
業務面においては、受注伝票の登録や出荷・売上の処理にかかる時間が従来の2分の1に短縮された。また受注から売上までの各ステータスも可視化でき、照会キーの入力から表示までの時間が10秒以内に短縮されている。
システム面ではSaaSの活用率が80%を超え、ITインフラやミドルウェアなどを更新する負荷がなくなった。また、本稼働後5年間で運用コストを10%以上削減できる見込みだ。さらに、ノンカスタマイズでの導入という基本方針に合わせ、アドオン/カスタマイズは全機能の10%以下に抑えることに成功している。
同社はさらなる業務の効率化に向けて、自社のRPAツールをSAP® Business ByDesign®と連携させることで受発注登録の自動化を図っており、現在は保守契約およびサブスク型契約の受注済未売上案件における組織変更対応の作業で活用している。「組織変更の際、旧契約の取消しと新契約の再登録の作業が発生します。この作業をRPAツールで自動化した結果、2022年10月の組織変更で0.5人月、2023年4月の組織変更で1人月の工数を削減することができました」(老川氏)
今後についてテリロジーは、SAP® Business ByDesign®のさらなる利用拡大を進めていく方針で、グループ会社への横展開も検討していくとのことだ。SCSK Minoriソリューションズは、同社のこうした動きを引き続き力強くサポートしていく。
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